最近の子は仕事が続かない、職場の定着率が低い本当の理由

最近の若い子は入ってきてもすぐ辞める……

その理由は人間関係や仕事内容、待遇などいろいろありますが、総合すると「思っていたのと違う」というのが理由です。

ただこの思っていたのと……というのが、現代ならではの理由で構成されています。

最近の子はネット文化によって以下のようなことが起きています。

  1. あらゆることがネットで事前にだいたい分かる、想像がつく
  2. 飲食店探しなどはインスタなどの口コミで店選びで失敗しない選択を取りがち(冒険しない)
  3. 動画は時短で結果だけ早く知って十分

こういったことが当たり前に増えています。

新卒にしても中途にしても、関心を持った仕事については誰もが内容を調べます。

ただ昔と違いネットで答えが何でも見つかる時代です。

つまり「想像して補う」という力に欠けています。今の子は。

そのためイジメでも迷惑行為でも古い世代から見たら「そこまでやるとどうなるか想像つかないのか?」とよく言われます。

就職先探しでも仕事内容やそこで働く自分というイメージ。これに「遊び」がないのが今の現代っ子の特徴です。

既に完成されたイメージをネットで頭に入れているため、その固いイメージの枠を出ると「思っていたのと違う」という結果になり離職します。

ネットで調べれば調べるほど似たような情報を掲載したサイトや口コミに出会います。

すると固定観念のようなイメージが出来上がり、本来なら受け止められた些細なマイナスでさえ「思っていたのと違う」大きな離職理由と育ってしまいます。

昭和などネットがない時代は、働く先をそんなに自由に選べなかったし、その仕事内容の情報なんて不確かな情報源ばかり。大学のOBの話なんて聞いていたのと全然違うとか当たり前でした。

しかし曖昧な情報だけで満たされたため、実際に働き始めての違いは得た情報の柔らかさに吸収されたのです。固定観念を持って就職しなかったので、意外なことでも「そういうものなんだ」と納得、または我慢できる心の余地があったのです。

今は情報化社会。何をやるにしても「答え」が既に見えていることがほとんど。そして成功者や華やかな世界を見せられがち。それが固定観念となって、その仕事の形をカッチカチに心に刻んでしまいます。

今の現代っ子の離職率を下げる、ミスマッチを防ぐには、会社に仕事に興味を持ってもらう時点で仕事内容へのイメージをできるだけ柔らかくほぐしてあげることが重要。

完全な答えを見せるのではなく、含みを持たせてぼんやりさせて応募してもらうことが重要な要素となります。

決して詳しく詳しく事前に仕事内容を理解してもらうのが離職率を下げる秘訣にはならないのです。むしろ逆なんです。